過去問データベースの功罪

7月27日、「基本情報技術者試験」の科目A免除試験が行われました。
私が専門学校で対策授業(ネットワーク、セキュリティ)を担当している国家試験です。
基本情報技術者試験は科目A試験と科目B試験から成り、
同日に両方受験して両方6割取って初めて合格となります。
ただ、実施元の認定カリキュラムを授業に取り入れている教育機関は、
科目Aだけ先に受けておくということが可能です。
先に合格しておけば、本番は科目Bだけでよくなるので負担が軽くなります。
そのため、私の非常勤先の専門学校では、システム系の1年生は入学後、
まずはこの7月末の科目A試験合格を目指すカリキュラムが組まれています。
しかし今年の結果は、合格率はあまり芳しいものではありませんでした。
過去には9割近い生徒がパスした年もあったのですが、
今年はかろうじて5割を超える程度でした。
原因で一つ思い当たるのが、過去問データベースに取り組み始める時期です。
授業で使用しているテキストの出版社が過去問の一問一答形式のデータベースを提供しており、
Web上で解いて点数を確認することができます。
生徒は今年は6月中旬からその過去問データベースに取り組んでいたようですが
ちょっと早過ぎたのではないかと。
試験は過去問からの出題が多いので過去問に取り組むのは効果的なのですが
まだ十分下地ができていない(6月中旬時点では僕の科目は試験範囲を終わっていなかった)
状態で取り組むと、生徒は考え方や解き方でなく解答だけを見るようになり
「これ(過去問)を覚えればいいんだ」と思い込んでしまうのではないかと思います。
しかし過去問を全部丸暗記できるはずもないので、過去問の出来が上がらず
考え方解き方を理解できていないので新作の問題にも対応できない。
それが合格率が上がらなかった理由なのではないかと思っています。
僕の担当科目では本格的に過去問に取り組み始めたのは6月末からで、
それも量よりも各問題の解説の方に時間を取る形でした。
最後の1~2週間は過去問を一問一答的に使いましたが、
それは「現段階で分からないやつは仕方ないから丸暗記しちゃえ!」と補うためです。
最初から一問一答やってしまうと学び方を誤解してしまうのではないか?
来年度に向けて、常勤の先生に提案しようかと思っています。


